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東大闘争の語り

社会運動の予示と戦略

東大闘争の語り
著者 小杉 亮子
ジャンル 社会学 > 歴史社会学
出版年月日 2018/05/15
ISBN 9784788515741
判型・ページ数 A5・480ページ
定価 本体3,900円+税
在庫 在庫あり

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内容説明

目次

深い分断と対立を経て東大闘争は何を遺したのか。党派や立場の異なる語り手44人が半世紀後に明かす闘争の全局面。語り手の生活史を掘り起こし,1960年代学生運動の予示的政治の力を描き切る。社会運動史の新しい扉をひらき称賛と共感を呼ぶ。
東大闘争の語り――目次

 第?部 本書の課題と方法論

 第1章 日本の?1968?とはなんだったのか――本書の課題

1 国境を越えた若者運動とその遺産

2 日本の社会運動における世代間の断絶

3 先行研究の限界――一九六〇年代学生運動の内在的理解に向けて

4 本書の観点――予示と戦略の対立

5 本書の構成

 第2章 社会運動論の文化的アプローチと生活史分析――本書の方法論

1 社会運動論の文化的アプローチ

2 生活史をもちいた社会運動の分析

3 事例としての東大闘争の位置づけ

4 聞き取り調査の概要

 第?部 東大闘争の形成と展開の過程

 第3章 一九六〇年代学生運動のアクターたち――人間的基礎をたどる

1 政治的社会化の分析視角

2 ?自分より貧しい人びとがいる?という悲憤――社会集団への帰属意識

3 民青活動家の父・祖父たち――政治的社会化の場としての家庭・家族

4 戦後教育の変動と一九六〇年代学生運動のアクターたち――政治的社会化の場としての学校・教育

5 逆コースに対抗する教師たち

6 戦争にたいする感受性の形成

 第4章 一九五〇―六〇年代の学生運動文化とその変容

1 運動文化の分析視角――キャンパスの学生運動文化をとらえる

2 東大キャンパスにおける学生運動文化の特徴

3 学生運動文化の変容と多元化

4 党派選択の論理

 第5章 東大闘争の発生過程――参入するアクターと主体化するアクター

1 闘争の開始点――一九六七―六八年五月

2 闘争の全学化――一九六八年六月

3 自生的組織の簇生――一九六八年七月―一〇月

4 文学部8日間団交に見るノンセクト・新左翼・民青の違い――一九六八年一一月(1)

 第6章 東大闘争の展開過程――アクターの分極化

1 学生間対立の深刻化――一九六八年一一月(2)

2 混迷のなかの分極化――一九六八年一二月―六九年一月

3 7学部集会と安田講堂攻防戦――一九六九年一月

 第7章 東大闘争の収束過程――アクターの連続と断絶

1 高揚期の収束へ――一九六九年二月―一二月

2 主体化と方針の転換――一九六九―七〇年代前半(1)

3 移行と離脱――一九六九―七〇年代前半(2)

 第?部 一九六〇年代学生運動の位相 337

 第8章 グローバル・シックスティーズのなかの日本

1 グローバルな現象としての?1968?

2 グローバル・シックスティーズ論から見る日本の?1968?

 第9章 社会運動の予示と戦略――戦後社会運動史のなかの一九六〇年代学生運動

1 新しい学生運動の表現としての全共闘

2 東大闘争参加者たちのその後

3 一九六〇年代学生運動の歴史的位置

 終 章 多元的アクターの相克と主体化

1 東大闘争の遺産

2  否定的な集合的記憶を越えて

 あとがき

 参考文献・図表一覧

 事項索引・人名索引

装幀 鈴木敬子(pagnigh-magnigh)

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