理論で読むメディア文化「今」を理解するためのリテラシー

著者 | 松本 健太郎 編 |
---|---|
ジャンル | 社会学 > メディア・文化 |
出版年月日 | 2016/05/31 |
ISBN | 9784788514805 |
判型・ページ数 | A5・288ページ |
定価 | 本体2,800円+税 |
在庫 | 在庫あり |
内容説明
目次
フーコー,ドゥルーズからスティグレール,フータモなどのテクストを手がかりに,その理論を激変する現代のメディア状況(スマホ,クレジットカード,ゆるキャラにまで及ぶ)と対照しつつ読み解き,「今」を生きるためのツール=リテラシーを提示する。
理論で読むメディア文化――目次
はしがき 松本健太郎
第?部 テクノロジーから「今」を読む
第1章 ミシェル・フーコーと「玉ねぎの皮」
―デジタル・メディア社会の時空間構制論 水島久光
1 メタ理論のメタ理論、そしてまたその先のメタメタ…理論
2 「メディア学」の誕生
3 「侍女たち」から「近代」へ
4 その次の裂け目―テレビとマス社会という〈実定態〉
5 ベラスケスとマネ、そして桜井均―絵画空間とテレビ場
6 近代の出口における「表象」とは何か―アーカイブの問いへ
本章のまとめ ポスト近代の「表象」の主題―時間と距離との対話
第2章 ベルナール・スティグレールの「心権力」の概念
―産業的資源としての「意識」をめぐる諸問題について 谷島貫太
1 意識の流れと時間対象
2 スティグレールの文化産業論とクレーリーによる批判
3 「生権力」から「心権力」へ
4 「心権力」と産業的資源としての意識
本章のまとめ
第3章 貨幣の非物質化―クレジットカードと認知資本主義 山本泰三
1 クレジット
2 抽象と機械
3 国際ネットワークの起こり
4 システムとレント
5 情報とコントロール
本章のまとめ
第4章 メディアの媒介性と、その透明性を考える
―ヴィレム・フルッサーの「テクノ画像」概念を起点として 松本健太郎
1 映画『トゥルーマン・ショー』から考えるメディアの透明性
2 写真の透明性がもたらしたもの
3 ?無媒介性の錯視?を生成するデジタル・テクノロジー
4 視覚に紐づけられた触覚
本章のまとめ
第?部 表象から「今」を読む
第5章 マッド・サイエンティストとトポス概念
―『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とメディア考古学 太田純貴
1 エルキ・フータモのトポス概念とメディア文化におけるマッド・サイエンティスト
2 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』におけるマッド・サイエンティスト
3 連続するマッド・サイエンティスト
4 マッド・サイエンティストの/と裂け目
本章のまとめ
第6章 唯物論的時間とエージェンシー―視覚文化批判 柿田秀樹
1 新しい唯物論にむけて
2 唯物論的転回と視覚文化の批判
3 ポストモダン芸術と唯物性―表象不可能な視覚性
4 唯物論的時間とコミュニカティヴなエージェンシー
5 主体の後に出現するエージェンシー
本章のまとめ
第7章 ビデオゲームにみる現実とフィクション
―イェスパー・ユール『ハーフ・リアル』を読む 河田 学
1 ゲームとは何か―ユールの「古典的ゲームモデル」
2 フィクションとしてのゲーム
本章のまとめ メディア技術としてのビデオゲーム
第8章 ジル・ドゥルーズを読む村上春樹
―『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』をめぐって 五井 信
1 文学研究と語り理論
2 分岐点としての〈過去〉
3 他者と出来事
4 クロノスとアイオーン
本章のまとめ
第9章 Jホラーにおける女性幽霊の眼差しとメディア
―ローラ・マルヴィのフェミニスト映画理論を起点として 鈴木 潤
1 『邪願霊』における女性幽霊の眼差し
2 メディアの変化にともなう女性幽霊の眼差しの変化―『邪願霊』から『リング』へ
3 メドゥーサとしての『リング』の女性幽霊・貞子
本章のまとめ
第?部 社会から「今」を読む
第10章 〈スペクタクル〉な社会を生きる女性たちの自律化とその矛盾 田中東子
1 消費主体/消費客体の転覆とその波及
2 バラエティ豊かな「イケメン男性」の増殖
3 イケメン男性の消費・商品化が示す両義性
本章のまとめ
第11章 お笑いの視聴における「(多様な)読み」は可能なのか
―スチュアート・ホールのエンコーディング/デコーディング理論から 塙 幸枝
1 お笑いを「正当に」読むということ
2 現代的なバラエティ番組における「読み」の(不)可能性
3 『バリバラ』における「支配的な位置」の不明瞭性と「対抗的な位置」への拒絶感
本章のまとめ
第12章 ヒトとモノのハイブリッドなネットワーク
―「ゆるキャラ」を事例に 遠藤英樹
1 アクター・ネットワーク理論とは
2 メディア文化研究の流れ
3 「ゆるキャラ」のメディア文化論
4 ヒトとモノのハイブリッドとしての再帰的「ゆるキャラ」
本章のまとめ
第13章 ショッピングモールとウェブサイトの導線設計を比較する
―インターフェース・バリュー概念を手がかりに 大塚泰造
1 パソコンとインターネットにみる空間的隠喩
2 モールのデザイン/ウェブのデザインの歴史を比較する
3 Google以降の状況―空間的隠喩がもつ意味の変化
本章のまとめ
第14章 インターネットと対人関係
―若年女性のソーシャルメディア利用に関する調査から 天野美穂子
1 インターネット利用は対人関係や精神的健康を阻害するのか
2 日本の「インターネット・パラドクス」研究
3 インターネット(ソーシャルメディア)利用の影響―二つの調査データからの検討
本章のまとめ
事項索引
人名索引
執筆者紹介
装幀―難波園子
はしがき 松本健太郎
第?部 テクノロジーから「今」を読む
第1章 ミシェル・フーコーと「玉ねぎの皮」
―デジタル・メディア社会の時空間構制論 水島久光
1 メタ理論のメタ理論、そしてまたその先のメタメタ…理論
2 「メディア学」の誕生
3 「侍女たち」から「近代」へ
4 その次の裂け目―テレビとマス社会という〈実定態〉
5 ベラスケスとマネ、そして桜井均―絵画空間とテレビ場
6 近代の出口における「表象」とは何か―アーカイブの問いへ
本章のまとめ ポスト近代の「表象」の主題―時間と距離との対話
第2章 ベルナール・スティグレールの「心権力」の概念
―産業的資源としての「意識」をめぐる諸問題について 谷島貫太
1 意識の流れと時間対象
2 スティグレールの文化産業論とクレーリーによる批判
3 「生権力」から「心権力」へ
4 「心権力」と産業的資源としての意識
本章のまとめ
第3章 貨幣の非物質化―クレジットカードと認知資本主義 山本泰三
1 クレジット
2 抽象と機械
3 国際ネットワークの起こり
4 システムとレント
5 情報とコントロール
本章のまとめ
第4章 メディアの媒介性と、その透明性を考える
―ヴィレム・フルッサーの「テクノ画像」概念を起点として 松本健太郎
1 映画『トゥルーマン・ショー』から考えるメディアの透明性
2 写真の透明性がもたらしたもの
3 ?無媒介性の錯視?を生成するデジタル・テクノロジー
4 視覚に紐づけられた触覚
本章のまとめ
第?部 表象から「今」を読む
第5章 マッド・サイエンティストとトポス概念
―『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とメディア考古学 太田純貴
1 エルキ・フータモのトポス概念とメディア文化におけるマッド・サイエンティスト
2 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』におけるマッド・サイエンティスト
3 連続するマッド・サイエンティスト
4 マッド・サイエンティストの/と裂け目
本章のまとめ
第6章 唯物論的時間とエージェンシー―視覚文化批判 柿田秀樹
1 新しい唯物論にむけて
2 唯物論的転回と視覚文化の批判
3 ポストモダン芸術と唯物性―表象不可能な視覚性
4 唯物論的時間とコミュニカティヴなエージェンシー
5 主体の後に出現するエージェンシー
本章のまとめ
第7章 ビデオゲームにみる現実とフィクション
―イェスパー・ユール『ハーフ・リアル』を読む 河田 学
1 ゲームとは何か―ユールの「古典的ゲームモデル」
2 フィクションとしてのゲーム
本章のまとめ メディア技術としてのビデオゲーム
第8章 ジル・ドゥルーズを読む村上春樹
―『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』をめぐって 五井 信
1 文学研究と語り理論
2 分岐点としての〈過去〉
3 他者と出来事
4 クロノスとアイオーン
本章のまとめ
第9章 Jホラーにおける女性幽霊の眼差しとメディア
―ローラ・マルヴィのフェミニスト映画理論を起点として 鈴木 潤
1 『邪願霊』における女性幽霊の眼差し
2 メディアの変化にともなう女性幽霊の眼差しの変化―『邪願霊』から『リング』へ
3 メドゥーサとしての『リング』の女性幽霊・貞子
本章のまとめ
第?部 社会から「今」を読む
第10章 〈スペクタクル〉な社会を生きる女性たちの自律化とその矛盾 田中東子
1 消費主体/消費客体の転覆とその波及
2 バラエティ豊かな「イケメン男性」の増殖
3 イケメン男性の消費・商品化が示す両義性
本章のまとめ
第11章 お笑いの視聴における「(多様な)読み」は可能なのか
―スチュアート・ホールのエンコーディング/デコーディング理論から 塙 幸枝
1 お笑いを「正当に」読むということ
2 現代的なバラエティ番組における「読み」の(不)可能性
3 『バリバラ』における「支配的な位置」の不明瞭性と「対抗的な位置」への拒絶感
本章のまとめ
第12章 ヒトとモノのハイブリッドなネットワーク
―「ゆるキャラ」を事例に 遠藤英樹
1 アクター・ネットワーク理論とは
2 メディア文化研究の流れ
3 「ゆるキャラ」のメディア文化論
4 ヒトとモノのハイブリッドとしての再帰的「ゆるキャラ」
本章のまとめ
第13章 ショッピングモールとウェブサイトの導線設計を比較する
―インターフェース・バリュー概念を手がかりに 大塚泰造
1 パソコンとインターネットにみる空間的隠喩
2 モールのデザイン/ウェブのデザインの歴史を比較する
3 Google以降の状況―空間的隠喩がもつ意味の変化
本章のまとめ
第14章 インターネットと対人関係
―若年女性のソーシャルメディア利用に関する調査から 天野美穂子
1 インターネット利用は対人関係や精神的健康を阻害するのか
2 日本の「インターネット・パラドクス」研究
3 インターネット(ソーシャルメディア)利用の影響―二つの調査データからの検討
本章のまとめ
事項索引
人名索引
執筆者紹介
装幀―難波園子