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コワイの認知科学

コワイの認知科学
著者 日本認知科学会 監修
川合 伸幸
内村 直之 ファシリテータ
ジャンル 心理学・認知科学・臨床 > 認知
シリーズ 「認知科学のススメ」シリーズ
出版年月日 2016/02/26
ISBN 9784788514591
判型・ページ数 4-6・130ページ
定価 本体1,600円+税
在庫 在庫あり

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内容説明

目次

あの生き物はなぜコワイのか。怖がりは生まれつきなのか。サルとヒトとの比較や幼児の怖がり方などさまざまな実験から,コワイという気持ちを生みだすメカニズムに迫る。ヒトの基本的な情動であるコワさを知り,コワさを抑えるヒントも得られる。
コワイの認知科学――目次

まえがき
1 章 コワいってなんだろう?
 子どもにとって「コワい」は一大事
 「コワい」と似て非なる「不安」
 楽しさとしての「コワさ」
 「コワい」を題材にした文学
 ホラー映画の文化的違い
 「コワい」は「悪く」ない
  Box 情動と感情
  Column 病気としての「恐怖症」

2 章 コワいのは生まれつきか,経験か?
 コワいことは「経験」によるものか?
  Box 経験によって好き嫌いを形成する学習――古典的条件づけ
 進化の過程で脳に保存されたコワがるメカニズム
  Box 味覚嫌悪学習と準備性
 こころに刻まれた恐怖とは……
  消し去りがたい恐怖
  実際に生じた以上に見積もるコワいできごと
 コワい対象を検出するシステム
 ヘビは早く見つけられる
  Box 仲間はずれを見つける実験――視覚探索実験
  ヘビの姿は眼に飛び込む
  Column ヒトとヘビ
 ヒトは生まれつきヘビをコワがるか?
 ヘビに敏感な幼児たち
  幼児もヘビに敏感に反応
 赤ちゃんもヘビをコワがるか?
 ヘビとコワがっている声を結びつける赤ちゃん

3 章 サルはヘビのなにがコワいのか?
 これまでに見たことがないヘビに対するサルの反応
 ヘビのコワさはウロコがポイント?
 ヒトはウロコのないヘビをコワがらない
 サルもウロコのないヘビをコワがらない
  Column ヒトのこころ,動物のこころ――比較認知科学の世界
 恐怖反応の強さは「それぞれ」
 遺伝子の個人的違いが生むこころの多様性
 サルと遺伝子多型性

4 章 ヘビに対する敏感反応
――脳波やノイズテストによる検証
 ヘビを見ると大きな脳波が出現する
 ノイズからヘビを探す
  Box 脳の情報処理とマーの3 つのレベル
 ヘビを見つけるシステムにおける3 つのレベル

5 章 クモはヘビのようにコワいのか?
 クモは危険ではない
 ヘビとクモのコワさを比べる
  仲間はずれを探す実験でのヘビとクモ
  ヘビとクモはどのくらい注意を「拘束」するか
 クモはヘビほど注意を惹きつけない
  Column ゴキブリはコワいのか,気持ち悪いのか
 脳波の測定やノイズテストからみるクモ恐怖
  脳波で調べる
  ノイズの中から見つける
 サルはクモをコワがらない
 ヘビ恐怖とクモ恐怖の起源は違う!?
  Box 昆虫学者はクモを「コワがる」?

6 章 コワさを抑える
 コワさを克服する秘訣
 恐怖抑制のメカニズムとは?
 コワがらない人とは?
  Box ジェットコースターとお化け屋敷

7 章 他人をコワがるとき
 経験して知るコワさ
 怒り顔も注意を惹く
 サルも怒り顔を早く見つける
 怒り顔に恐怖を感じやすい人たち
 幼少期の虐待は恐怖の抑制機能を弱める
 仲間はずれにされるコワさ
  Column ケータイが使えないことの恐怖

エピローグ――コワさを知ることの意味

あとがき
文献一覧
索引

                          装幀=荒川伸生
                          イラスト=大橋慶子

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