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道徳の神経哲学

神経倫理からみた社会意識の形成

道徳の神経哲学
著者 苧阪 直行
ジャンル 科学・科学論
シリーズ 社会脳シリーズ
出版年月日 2012/11/20
ISBN 9784788513075
判型・ページ数 4-6・272ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり

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内容説明

目次

人に自由意思はあるのか? 感情と道徳判断や刑罰との関係は? 薬物や機械により脳に働きかける心的・身体的機能拡大はどこまで許されるのか? 脳研究の進化がもたらした従来の人間観を根底から脅かしかねない新しい哲学的・人間学的問題への挑戦。
道徳の神経哲学法─目次

「社会脳シリーズ」刊行にあたって
社会脳シリーズ2 『道徳の神経哲学』への序  vii
1 道徳の神経哲学 信原幸弘
はじめに
道徳の脳科学と哲学
道徳と感情
認知的制御モデル
皮質辺縁系統合モデル
道徳的な意志の弱さ
事後的正当化

2 社会脳研究と自由意志の問題 鈴木貴之
はじめに
常識的な見方
リベットの実験
リベットの実験は何を示しているのか
心理学の知見
意思決定の異常にかんする神経科学研究
神経科学が提起する問題

3 社会脳研究と社会との関係─脳神経倫理の視点から 福士珠美
はじめに
「実験者」が作りだした「被験者」という存在は
  どのように守られるべきか
「脳」と「脳科学」の持つインパクトをどのように受け止めるか
脳科学研究は「想定外性」とどのように対峙すべきか
三つの前提とその問いかけに対して研究者はどう応えるべきか

4 ニューロエンハンスメントの倫理 植原 亮
ニューロエンハンスメントとは何か
社会的影響をめぐって
真正性をめぐる議論─問題の根深さを探る
人間の自己像をめぐる問題

5 社会脳と機械を結びつける 植原 亮
はじめに
BMIの現状と展望
BMIの倫理的問題
BMIと人格・責任・社会制度
おわりに

6 笑いの神経科学 岩瀬真生
はじめに
笑っている時の脳の活動を捉えるには
楽しい笑いのPETスタディ
作り笑いのPETスタディ
楽しい笑い、作り笑いによる脳賦活部位
笑いの脳内メカニズムに関する考察
ユーモアの受け取り方は性格や性別により異なっている
ユーモアを理解するのは右脳? それとも左脳?
笑いとユーモアの神経科学の今後の展望

7 快感脳・暴力脳・社会─ブレインマシンインターフェースの余白に 美馬達哉
はじめに
辺縁系の神話と情動脳
快感脳とその臨床応用
暴力脳とそのコントロール
おわりに

8 刑法における嫌悪感情の役割と社会脳─リーガル・モラリズムと嫌悪感情 原塑
はじめに
論争の始まり─ウォルフェンデン報告書について
デヴリンのリーガル・モラリズム
カハン・ヌスバウム論争とリーガル・モラリズム
身体的嫌悪感情と道徳的嫌悪感情の共通性
嫌悪感情における他者知覚
おわりに
文献   (9)
事項索引 (3)
人名索引 (1)
  装幀=虎尾 隆

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