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消費者の信頼を築く

安全な製品と取引のための消費者問題ハンドブック

消費者の信頼を築く
著者 谷 みどり
ジャンル 環境・震災・都市・地域社会
出版年月日 2012/04/27
ISBN 9784788512870
判型・ページ数 4-6・212ページ
定価 本体1,900円+税
在庫 在庫あり

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内容説明

目次

消費者被害にともなう経済的損失は3.4兆円とも推計される。怪しい安売り商品と悪質な業者ばかりの市場を変え,安心して取引できる消費者市場を守るため,行政・司法・民間の立場からの対策とネット通販・国際取引など最新事例をまとめた。
消費者の信頼を築く─目次

はじめに
序 章 消費市場の問題
 1 消費者相談に見るトラブルの傾向
 (1)地方自治体の消費生活センターの相談から
 (2)経済産業省の消費者相談から
  ?今世紀に入り増えた相談
  ?あまり伝わらなかった製品事故情報
  ?販売方法の新たな問題
 2 問題の背景
 3 対策の主体と対象
 4 規範の作り方と守り方
 (1)強制
  ?協力しやすい構造を作る
  ?共通知識を作る
  ?適切な行動を促す
 (2)圧力
  ?共通知識を作る
  ?合意を促す
  ?適切な行動を促す
 (3)良心
  ?情報を提供する
  ?共通知識を作る
  ?切磋琢磨する
5 まとめ

第1章 製品安全
 1 製品事故は増えているか
 (1)製品事故の増加要因
  ?製品数や使用時間が増えた
  ?複雑になった
  ?高機能で小型になった
  ?使い方を覚えにくくなった
  ?使う人が変わった
  ?古くなって劣化した
  ?価格が下がった
  ?売り方が悪かった
 (2)安全な製品を売れない市場
 2 強制
 (1)協力しやすい構造を作る
  ?事業者名の表示
  ?重大な製品事故の報告、公表
 (2)共通知識を作る
  ?強制規格
  ?長期使用製品の点検・表示
 (3)適切な行動を促す
  ?損害賠償
  ?製品の回収命令
 3 圧力
 (1)共通知識を作る
  ?JISマーク
  ?SGマーク
 (2)合意を促す
  ?PLセンターのあっせん、調停
  ?消費生活センターや消費者団体のあっせん
 (3)適切な行動を促す
  ?法による圧力
  ?企業行動憲章
  ?消費者団体の働きかけ
  ?優良企業表彰
 4 良心
 (1)情報を提供する
  ?製品事故の公表
  ?事故防止に役立つ情報提供
 (2)共通知識を作る
  ?表示を伴わない規格
  ?リスク評価の考え方の共有
  ?製品安全に関する教育
  ?意思確認
  ?自主行動計画の推進
 (3)切磋琢磨する
  ?企業の消費者関連部門で働く人の集まり
  ?学会と事業者・消費者の集まり
 5 まとめ

第2章 取引の問題
 1 どんな取引が問題となるか
 (1)処分や相談の事例から
  ?目的を隠して近づく
  ?性能や効果を偽る
  ?インターネットの無名性を悪用する
  ?クレジットを悪用する
  ?善意につけこむ
  ?向上心を悪用し「もうかる」と断言する
  ?職場でのまじめさにつけこむ
  ?雰囲気を盛り上げてだます
  ?強引に長時間勧誘する
 (2)悪質商法と市場の規範低下の悪循環
 2 強制
 (1)協力しやすい構造を作る
  ?長期間・高額の契約の規制
  ?クレジット事業者による悪質商法の排除
  ?広告メールの規制
  ?「不招請勧誘」の規制
 (2)共通知識を作る
 通信販売の返品ルール
 (3)適切な行動を促す
  ?行政処分
  ?刑事罰
  ?民事訴訟
 3 圧力
 (1)共通知識を作る
  ?日本訪問販売協会
  ?日本通信販売協会
  ?日本クレジット協会
  ?日本商品先物協会
  ?日本広告審査機構
 (2)合意を促す
  ?消費生活センターなどのあっせん
  ?行政以外の裁判外紛争解決手続
 (3)適切な行動を促す
  ?消費者契約法の努力義務
  ?割賦販売法の努力義務
  ?消費者団体の働きかけ
 4 良心
 (1)情報を提供する
  ?行政処分や消費者相談、逮捕等の周知
  ?消費者啓発
 (2)共通知識を作る
  ?消費者教育
  ?電子商取引に関係する法解釈
  ?事業者団体の活動
 (3)切磋琢磨する
  ?学会
  ?消費者団体
 5 まとめ

第3章 海外に関係する対策
 1 海外の動きから学ぶ
 (1)消費者政策の体制・全体像
  ?オランダの消費者庁
  ?韓国の消費者行政
  ?オーストラリアの消費者法
  ?ベトナムの消費者保護法
 (2)個別の対策
  ?欧州の製品安全に関する警報システム(RAPEX)
  ?米国の電話勧誘禁止登録簿
  ?米国の商品先物取引の自主規制団体
  ?欧州の消費者センターのネットワーク
  ?欧州の集団訴訟に関する意見集約
 2 国際的に協力する
 (1)製品安全当局の協力
  ?日本と米国、中国との協力合意
  ?欧州・米国・カナダの協力
  ?欧州・米国・中国の協力
  ?多国間の協力
 (2)取引の取締当局の協力
 (3)全体的な協力
  ?国際機関による協力
  ?消費者団体の協力
 3 国際的な規範を作る
 (1)国際規格
 (2)OECDのガイドライン
  ?電子商取引について
  ?多国籍企業について
 (3)国際商業会議所のコード
 4 まとめ

終 章 信頼できる消費市場とは
 1 大昔の規範
 (1)規範はどうやってできたか
 (2)古代の国は何をしたか
  ?論語が語る強制と良心
  ?西洋の民事法と東洋の行政法
 2 日本の伝統的な市場
 (1)繰返し取引で育まれた良心
 (2)相互監視がもたらした圧力
 3 現代の日本の消費市場
 (1)繰返し取引の減少
 (2)相互監視の弱まり
 (3)意思疎通の変化
 (4)所属する集団の変化
 4 変化した市場への対応
 (1)製品安全
  ?被害が小さく確率が高い
  ?被害が大きく確率が高い
  ?被害が小さく確率が低い
  ?被害が大きく確率が低い
 (2)取引の問題
 5 市場の規範がもたらすもの
 (1)経済の繁栄
 (2)国の発展
 (3)国際的な規範
 6 まとめ


索引
装幀=気流舎図案室

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