乳幼児の発達
運動・知覚・認知

著者 | J. ヴォークレール 著 明和 政子 監訳 鈴木 光太郎 訳 |
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ジャンル | 心理学・認知科学・臨床 > 発達・教育 |
出版年月日 | 2012/03/20 |
ISBN | 9784788512825 |
判型・ページ数 | A5・322ページ |
定価 | 本体2,800円+税 |
在庫 | 在庫あり |
内容説明
目次
ヒトは,生まれる前からすでに環境に適応し,学習する存在である -ピアジェの最後の直弟子である著者による,ピアジェ理論の新たな展開。生物進化の視点から,今日の胎児・乳幼児の発達研究を再考し,初学者にも理解できるように解説した意欲的テキスト。
乳幼児の発達――目次
ヴォークレール先生について 明和政子
はじめに
? 本書の目的と章立て
? 知覚・運動・認知の発達心理学とフランスの研究者
1章 発達心理学における疑問と考え方
? 発達をどう考えるか? ― 疑問と論争
1 発達は連続か不連続か?
? 発達の2つの要因
1 成熟を重視する立場
2 環境を重視する立場
3 相互作用を重視する立場
4 文化の影響を重視する立場
? 子どもの年齢に関係する概念
【1章のまとめ】
2章 認知発達を研究する方法
? 行動を心理学的に研究するための科学的基準
? データ収集の方法
1 観察記録と自然観察
2 観察法の限界とバイアス
? 実験的アプローチ
1 選好注視法
2 新奇選好法
3 馴化―脱馴化法
4 吸啜法
5 生理反応の測定
6 条件づけ法
7 縦断的アプローチと横断的アプローチ
【2章のまとめ】
3章 出生前の発達
? 胎児の発達段階
1 胎児の発達と脳
2 感覚系の発達
? 出生前の聴覚的学習
1 心音の効果と学習
2 出生前の母親の声の認知
? 胎児への母親の行動の影響
1 飲酒の影響
2 喫煙の影響
【3章のまとめ】
4章 運動の発達
? 新生児の反射
1 その後の発達にとっての反射の機能
? 運動能力の発達
1 頭尾法則と近遠法則
2 運動発達のおもな段階
3 姿勢の制御の発達
4 移動運動の発達
5 手の制御の発達
? 利き手の発達
1 利き手の発達カレンダー
2 胎児の運動の非対称性
3 反射の非対称性 ― 非対称的緊張性首反射と把握
【4章のまとめ】
5章 知覚の発達
? 視覚能力
1 視力
2 レンズ調節(焦点合わせ)
3 両眼視
4 大きさと形の恒常性
5 ほかの視覚能力
6 顔の知覚
? 身体運動と視覚の協応 ― 奥行き知覚
? 聴覚能力
1 音の定位能力
2 言語音の知覚
? 味覚と嗅覚の発達
? 皮膚感覚の発達
? 複数の感覚モダリティの対応関係
1 感覚モダリティ間知覚と感覚モダリティ間転移
2 視覚と口による触探索の間の転移
3 触覚と視覚の間の転移
4 視覚と聴覚の間の対応
【5章のまとめ】
6章 認知発達の理論
? ピアジェの知能の発達理論
1 ピアジェの知能理論の原理
2 生物学的なものから心理学的なものへ ― 発達のプロセス
3 発達段階の記述
4 感覚運動の発達
? 情報処理的理論
1 情報処理システムの基本構造
2 はたらいているプロセス
3 情報処理アプローチとピアジェのアプローチ
4 新ピアジェ派の理論、情報処理理論と発達
? コア知識理論
? 表象書き換え理論
【6章のまとめ】
7章 モノの知識と因果関係
? モノの永続性の再検討
1 モノの永続性とありえない出来事法
2 モノの永続性(あるいはAノットBエラー)
に関係するいくつかの要因
? 因果
1 因果関係の知覚
2 作用因と被作用因の違い
【7章のまとめ】
8章 カテゴリー化
? 乳幼児のカテゴリー化の研究
1 カテゴリー化を研究する方法
? カテゴリー表象の性質とプロセス
1 カテゴリー化のレベルと発達
2 カテゴリー表象ではたらいているプロセス
【8章のまとめ】
9章 空間の認知
? 空間の自己中心的符号化
1 ピアジェの考え方
2 自己中心的符号化の脱中心化に関係する要因
? 空間の客観的符号化の研究
? 幾何学的手がかりと非幾何学的手がかりに対する乳幼児の感受性
1 ハーマーとスペルキの研究
2 空間認知の発達と手がかりを組み合わせるための条件
【9章のまとめ】
10章 数の認知
? 数の弁別
1 点の弁別
2 集合の弁別
3 大きな数量の弁別
4 集合の大きさと見積もりのメカニズム
? 乳幼児と計算
1 乳児も計算できる?
2 ほかの仮説と論争
3 乳児の数的能力についての数によらない説明
【10章のまとめ】
11章 記憶
? 乳幼児の記憶研究の方法
1 馴化パラダイムと新奇選好パラダイム
2 随伴強化パラダイム
3 模倣パラダイム
4 出来事の記憶
? 乳幼児の記憶の性質
? 記憶の発達と幼児期健忘
1 成熟の要因の役割
2 認知的自己仮説
3 言語と心の理論の仮説
4 社会認知的仮説
【11章のまとめ】
12章 音声知覚から最初のことばへ
? 言語と言語習得の一般性
1 言語と系統発生
2 言語発達理論の概観
3 ことばはいつ始まるか?
? 音声カテゴリーの知覚とプロソディの知覚
1 音素の知覚
2 プロソディの知覚
3 単語音の学習
? 喃語から語彙の獲得へ
1 1歳から2歳にかけての語彙の発達
2 単語の意味の獲得
【12章のまとめ】
13章 終わりに
? 早期発達の研究法とその限界
? 現在の認知発達の理論
1 生得説再考
2 知覚表象と感覚運動表象
訳者あとがき 鈴木光太郎
引用文献 (7)
事項索引 (4)
人名索引 (1)
装釘=臼井新太郎
日本版イラスト=畠山絵美
ヴォークレール先生について 明和政子
はじめに
? 本書の目的と章立て
? 知覚・運動・認知の発達心理学とフランスの研究者
1章 発達心理学における疑問と考え方
? 発達をどう考えるか? ― 疑問と論争
1 発達は連続か不連続か?
? 発達の2つの要因
1 成熟を重視する立場
2 環境を重視する立場
3 相互作用を重視する立場
4 文化の影響を重視する立場
? 子どもの年齢に関係する概念
【1章のまとめ】
2章 認知発達を研究する方法
? 行動を心理学的に研究するための科学的基準
? データ収集の方法
1 観察記録と自然観察
2 観察法の限界とバイアス
? 実験的アプローチ
1 選好注視法
2 新奇選好法
3 馴化―脱馴化法
4 吸啜法
5 生理反応の測定
6 条件づけ法
7 縦断的アプローチと横断的アプローチ
【2章のまとめ】
3章 出生前の発達
? 胎児の発達段階
1 胎児の発達と脳
2 感覚系の発達
? 出生前の聴覚的学習
1 心音の効果と学習
2 出生前の母親の声の認知
? 胎児への母親の行動の影響
1 飲酒の影響
2 喫煙の影響
【3章のまとめ】
4章 運動の発達
? 新生児の反射
1 その後の発達にとっての反射の機能
? 運動能力の発達
1 頭尾法則と近遠法則
2 運動発達のおもな段階
3 姿勢の制御の発達
4 移動運動の発達
5 手の制御の発達
? 利き手の発達
1 利き手の発達カレンダー
2 胎児の運動の非対称性
3 反射の非対称性 ― 非対称的緊張性首反射と把握
【4章のまとめ】
5章 知覚の発達
? 視覚能力
1 視力
2 レンズ調節(焦点合わせ)
3 両眼視
4 大きさと形の恒常性
5 ほかの視覚能力
6 顔の知覚
? 身体運動と視覚の協応 ― 奥行き知覚
? 聴覚能力
1 音の定位能力
2 言語音の知覚
? 味覚と嗅覚の発達
? 皮膚感覚の発達
? 複数の感覚モダリティの対応関係
1 感覚モダリティ間知覚と感覚モダリティ間転移
2 視覚と口による触探索の間の転移
3 触覚と視覚の間の転移
4 視覚と聴覚の間の対応
【5章のまとめ】
6章 認知発達の理論
? ピアジェの知能の発達理論
1 ピアジェの知能理論の原理
2 生物学的なものから心理学的なものへ ― 発達のプロセス
3 発達段階の記述
4 感覚運動の発達
? 情報処理的理論
1 情報処理システムの基本構造
2 はたらいているプロセス
3 情報処理アプローチとピアジェのアプローチ
4 新ピアジェ派の理論、情報処理理論と発達
? コア知識理論
? 表象書き換え理論
【6章のまとめ】
7章 モノの知識と因果関係
? モノの永続性の再検討
1 モノの永続性とありえない出来事法
2 モノの永続性(あるいはAノットBエラー)
に関係するいくつかの要因
? 因果
1 因果関係の知覚
2 作用因と被作用因の違い
【7章のまとめ】
8章 カテゴリー化
? 乳幼児のカテゴリー化の研究
1 カテゴリー化を研究する方法
? カテゴリー表象の性質とプロセス
1 カテゴリー化のレベルと発達
2 カテゴリー表象ではたらいているプロセス
【8章のまとめ】
9章 空間の認知
? 空間の自己中心的符号化
1 ピアジェの考え方
2 自己中心的符号化の脱中心化に関係する要因
? 空間の客観的符号化の研究
? 幾何学的手がかりと非幾何学的手がかりに対する乳幼児の感受性
1 ハーマーとスペルキの研究
2 空間認知の発達と手がかりを組み合わせるための条件
【9章のまとめ】
10章 数の認知
? 数の弁別
1 点の弁別
2 集合の弁別
3 大きな数量の弁別
4 集合の大きさと見積もりのメカニズム
? 乳幼児と計算
1 乳児も計算できる?
2 ほかの仮説と論争
3 乳児の数的能力についての数によらない説明
【10章のまとめ】
11章 記憶
? 乳幼児の記憶研究の方法
1 馴化パラダイムと新奇選好パラダイム
2 随伴強化パラダイム
3 模倣パラダイム
4 出来事の記憶
? 乳幼児の記憶の性質
? 記憶の発達と幼児期健忘
1 成熟の要因の役割
2 認知的自己仮説
3 言語と心の理論の仮説
4 社会認知的仮説
【11章のまとめ】
12章 音声知覚から最初のことばへ
? 言語と言語習得の一般性
1 言語と系統発生
2 言語発達理論の概観
3 ことばはいつ始まるか?
? 音声カテゴリーの知覚とプロソディの知覚
1 音素の知覚
2 プロソディの知覚
3 単語音の学習
? 喃語から語彙の獲得へ
1 1歳から2歳にかけての語彙の発達
2 単語の意味の獲得
【12章のまとめ】
13章 終わりに
? 早期発達の研究法とその限界
? 現在の認知発達の理論
1 生得説再考
2 知覚表象と感覚運動表象
訳者あとがき 鈴木光太郎
引用文献 (7)
事項索引 (4)
人名索引 (1)
装釘=臼井新太郎
日本版イラスト=畠山絵美